よくあるトラブルと添加剤の選択
成形加工時や、製造の過程においてよくあるトラブルと、その対処方法をご紹介いたします。
添加剤を選択する際にお役立てください。
よくあるお問い合わせ
- 成形加工時における
添加剤の影響 - 耐熱寿命の強化
- 耐候寿命の強化
- 変色
- 意匠性の低下
-
意匠性の低下
Q14
ブルーム、ブリードとは?
A14
ブルームやブリードは、ポリマーに配合されている添加剤などがポリマー表面に移動する現象で、固体や液体が吹き出し意匠性が低下します。一般的には、吹き出したものが固体の場合は「ブルーム」、液体の場合は「ブリード」と呼ばれています。原因は、ポリマーと添加剤との相溶性が乏しいことにあります。
対処方法
- 1
- ポリマーとの相溶性が良好な添加剤を使用する。例えば、ポリマーのSP値と近い添加剤を選択する。
- 2
- 移行性の観点から使用環境(特に温度)を考慮した添加剤を選択する。ポリマーを高温で使用する場合と、比較的低い温度で使用される場合とでは、添加剤の分子量や耐熱性などの観点で添加剤を選択することが必要。
Q15
フォギングとは?
A15
フォギングは、ポリマーから添加剤が揮散することによってガラスや壁などに付着し、曇らせたり意匠性を低下させたりします。
対処方法
- 1
- 揮散性の低い高分子量の添加剤を使用する。
- 2
- 使用環境を考慮して添加剤を選択する。例えば自動車内装材のような使用環境温度が比較的高い成型品の場合には、低分子量では光安定剤がフォギングしやすくなるため高分子量が好ましい。最適な分子量や相溶性を持った添加剤を選択する。