自動車の軽量化・燃費向上に貢献
核剤(アデカスタブ NA-27)
自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の普及により、自動車の軽量化がより一層求められています。中でも、自動車部材の軽量化対策の一つとして、金属部品をプラスチック部品等への代替が進んでいます。
「アデカスタブ NA-27」は、バンパーやドアトリムなどのポリプロピレン(PP)製の自動車部材に添加することで、部材の剛性を高め、耐久性も改善する高性能核剤です。また、優れた物性改善効果により、部材の薄肉化を可能とし、自動車の軽量化による燃費向上や二酸化炭素削減効果による環境負荷低減においても貢献します。
PPが使用される主な自動車部材
結晶の微細化による剛性や熱変形温度の向上
核剤は、ポリマーの結晶化工程で核生成を促す「足場」を提供する添加剤です。核生成の促進により均一で微細な結晶を生成した結果、剛性や熱変形温度(HDT)などを向上させます。
「アデカスタブ NA-27」は、従来の核剤と比べて分散性に優れ、少量の添加で効果を発揮します。また、成形サイクルを速め、生産性の向上を図ります。
核剤添加によるPPの結晶生成の比較
剛性、HDTの向上効果
高剛性化による部材の軽量化
「アデカスタブ NA-27」をわずか0.1%添加したポリプロピレン(PP)は、未添加のPPと比較して一定の荷重に耐えられる部材の厚みを10%削減することができます。自動車1台あたりのPP使用量が約90kgとして換算すると、約9kgの軽量化につながります。