2023年

2023年05月25日

　ＡＤＥＫＡは、千葉工場で建設中であったＥＵＶ（極端紫外線）フォトレジスト向け光酸発生剤の生産設備が完成し、竣工式を執り行いました。先端材料の需要が高まっていることから、2023年8月より稼働予定です。

　５Ｇ通信の拡大やＡＩ、メタバースをはじめとした高度ＩＣＴ社会の実現に欠かせない半導体は、情報処理の高速化や消費電力の低減を背景に微細化による高集積化が進んでいます。なかでもデバイスの頭脳を担うロジック半導体は微細化が急激に進行しており、新規材料ニーズが高まっています。

　ＡＤＥＫＡは半導体の微細化に欠かせない先端材料の提供を通じて、情報・電子化学品の事業拡大を進めてきました。ロジック半導体向けでは、先端リソグラフィ工程で使用されるフォトレジスト向け光酸発生剤「アデカアークルズ」シリーズは、当社の強みである光制御技術とメタル管理技術で世界トップクラスの性能を有しており、販売が伸長しています。微細化進行によるＥＵＶ露光向けフォトレジストの需要増加を見据え2021年8月に設備投資を決定し、建設を進めていました。
　竣工した生産設備では、生産能力が従来の2倍以上となります。また、新たなプロセス技術を投入したほか、最先端設備の導入で品質管理能力を高め、1ppb未満の低メタル管理を実現します。さらに、次世代向け新製品を想定した生産設備も導入しました。

　ＡＤＥＫＡグループは、主力製品である半導体メモリ向け材料の拡大はもとより、ロジック半導体向けへと領域拡大を推し進め、世界トップの半導体材料メーカーを目指してまいります。